“業界首位”奪還 日生、三井生命を買収へ
生命保険大手の日本生命が、三井生命を買収する方向で最終調整していることがわかった。
国内生保2位の日本生命は、8位の三井生命の株式の約8割を三井住友銀行などから取得して三井生命を子会社化する方針。買収額は約3000億円から4000億円規模とみられ、今年度中に手続きを完了したい考え。日本生命は昨年度の決算で戦後初めて保険料収入で第一生命に業界首位を奪われたが、この買収が実現すれば、首位を取り戻すことになる。
人口の減少が進む中、国内の営業基盤を強化することが狙いで、商品力のある三井生命の買収で銀行の窓口での販売強化をめざす。日本生命は、銀行の窓口で販売する保険商品が豊富な三井生命の買収で販路を拡大し、国内の業績を伸ばしたい考え。
買収後も今の保険の契約は引き継がれ、契約者への影響はないという。
国内の生命保険の再編はおよそ11年ぶりで、今年11月と見られるかんぽ生命保険の上場で競争が激しくなる中、業界再編がさらに広がる可能性がある。