G20閉幕“中国経済減速・人民元”に懸念
トルコの首都アンカラで開かれていたG20(=主要国財務相・中央銀行総裁会議)は、名指しこそ避けたものの、中国経済の減速や人民元切り下げに懸念を示す内容の共同声明を採択して閉幕した。
2日間の会議終了後に発表された共同声明には、世界同時株安の発端となった中国の景気減速などを踏まえ、「世界の経済成長は期待する水準に達していない」との認識が盛り込まれた。
また、輸出を有利に行うため人民元の切り下げを行った中国政府の対応を念頭に、「通貨の競争的な切り下げを回避し、あらゆる保護主義に対抗する」として通貨安競争にクギを刺している。
さらに、「金融政策の引き締めの可能性が強まっていることに留意する」として、アメリカが予定している利上げが新興国の景気減速につながることへの懸念を示した。
ただ、声明はこれらの課題について具体的な対応策には言及しなかった。