TPP会合 妥結にむけ前向きな雰囲気も
アメリカ・アトランタで行われているTPP(=環太平洋経済連携協定)の閣僚会合は、日程を延長し、3日目となった。交渉の進展について、田口舞記者がリポート。
現地時間2日、ホテルで行われた閣僚会合は20分あまりで終了した。交渉関係者は、「明日の午後までには合意できるだろう」と話すなど、妥結にむけ前向きな雰囲気となっている。
甘利経済再生相「明日午後にも会見するという目標を共有して、交渉が続くと思います」
閣僚会合の後、甘利経済再生相も交渉が前進していることを明らかにした。
最大の懸案である「バイオ新薬を何年保護するか」については全体会合を前に10年以上を主張していたアメリカと5年を主張していたオーストラリアがついに折り合い、実質8年間保護するという共同提案を各国に渡した。しかしこれに、マレーシア、チリ、ペルーそしてニュージーランドが反対したことがNNNの取材でわかった。特にニュージーランドは、アメリカとの間で、バターなど乳製品を低関税で輸出する枠を増やすよう交渉をしており、そこをより多く取るために薬の問題を交渉材料に使っているものとみられる。
この乳製品について、甘利経済再生相は、ニュージーランドの要求は現実的な対応になっていると述べ、日本とニュージーランドとの間ではほぼ着地点が見えていることを明らかにしている。残るはアメリカとニュージーランドの間でいつ最終カードを切り合うのかで、ギリギリの神経戦が続いている。
交渉は勝負の夜を迎えることになる。