ダウ51ドル高 追加利上げ見送りで安心感
27日のアメリカ・ニューヨーク株式市場は、FRB(=連邦準備制度理事会)が追加の利上げを見送ったことから投資家の間に安心感が広がり、ダウ平均株価は50ドル以上値を上げた。
27日のニューヨーク株式市場でダウ平均株価は前日比51ドル23セント高の1万8041ドル55セントで取引を終えた。一方、ハイテク株が中心のナスダック総合指数は25.14ポイント下がり4863.14だった。
FRBは2日間にわたり開いた会合の後、政策金利を据え置き、追加の利上げを「見送る」と発表した。声明文では、アメリカの輸出が低迷していることなどから「経済活動は減速したとみられる」と懸念を示した。一方、前回の会合で指摘していた「世界経済の動向が、アメリカ経済にリスクをもたらしている」との文言は削除され、雇用も改善しているとした。その上で、今後も利上げは緩やかに進めるとの方針を改めて示したことから、投資家の間に安心感が広がり、買いにつながった。
市場関係者は「次回の追加利上げに向け、もう少し踏み込んだ文言が盛り込まれるとみていたが、明確な道筋は示されなかったことで、投資家の警戒感は和らいだ。とはいえ、早ければ、次回の6月の会合で追加の利上げが行われる可能性はある」と話している。