NYダウ97ドル高 FRB議長講演を好感
29日、アメリカ・ニューヨーク株式市場はFRB(=アメリカ連邦準備制度理事会)のイエレン議長の講演を受けて、今後も緩和的な金融政策が続くとの期待が高まり、ダウ平均株価は前日終値比97ドル72セント高の1万7633ドル11セントで取引を終えた。ハイテク株が中心のナスダック総合指数も79.83ポイント上げ4846.62だった。
この日の市場は原油価格が下落したことから、売りが優勢で始まった。しかし、FRBのイエレン議長がニューヨークで行った講演の中で、追加利上げについて「政策金利の調整は慎重に進めるのが適切だ」などと発言し、今後も緩やかな金融政策が続くとの見方が強まったことで、一転して買いが優勢になった。
結局、ダウ平均株価は3日続伸し、去年12月以来、3か月ぶりの高値水準となっている。市場関係者は「今週末に発表されるアメリカの雇用統計で賃金上昇の動きが出てくると、追加の利上げも現実味を帯びてきて市場も影響を受けるだろう」と話している。