アメリカＦＲＢ（＝連邦準備制度理事会）のイエレン議長は１０日、焦点となっている追加の利上げについて「あらかじめ決められた道筋はない」と述べ、経済状況に応じて柔軟に対応する方針を示した。

　イエレン議長は、１０日に行われた下院の委員会での証言で、世界的な株安や原油安などについて「非常に注視している」と述べた。さらに中国など海外の経済動向は「アメリカ経済のリスクとなる」として、警戒感も示している。その上で、今年予定されている追加の利上げについては「金融政策にあらかじめ決められた道筋はない」として、経済状況にあわせて柔軟に対応していく姿勢を明らかにした。

　この発言のほか、原油先物相場が５日連続で下落したこともうけ、１０日のニューヨーク・ダウ平均株価は前日比９９ドル６４セント安の１万５９１４ドル７４セントで取引を終えた。