NY株91ドル安 追加利上げ早まる警戒で
19日のアメリカ・ニューヨーク株式市場ダウ平均株価は、追加の利上げの時期が早まるのではないかとの警戒から90ドル近く値を下げた。
19日のニューヨーク株式市場ダウ平均株価は、前の日の終値より91ドル22セント値を下げ1万7435ドル40セントで取引を終えた。下落は3日連続で2か月ぶりの安値を付けた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数は26.59ポイント下がり4712.53だった。
主な経済指標の発表がなかったこの日、市場を動かしたのは、追加の利上げの時期が想定より早まるのではないかとの警戒感だった。ニューヨーク連邦準備銀行の総裁が「予想通りに経済成長が進めば、6月、7月の追加利上げは合理的だ」などと述べFOMC(=連邦公開市場委員会)が早ければ来月にも追加の利上げに踏み切る可能性を示唆したことで売りが広がった。前日に公開された4月のFOMCの議事録でも多くの参加者が「経済の改善が続けば6月の利上げが適切である」との意見だったことも引き続き売りにつながった。
ただ、市場関係者は「6月の利上げ観測は強まってきているものの市場全体ではまだ懐疑的な見方もあり今後の総裁の発言や経済指標に注目している」と話している。