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テロ資金遮断へ「行動計画」取りまとめ

2016年5月21日 17:25
テロ資金遮断へ「行動計画」取りまとめ

 伊勢志摩サミットに先立ち宮城県仙台市で行われていたG7財務相・中央銀行総裁会議は、テロ資金を遮断するための行動計画を取りまとめ、21日午後、閉幕した。

 最終日の21日、各国は、いわゆる「パナマ文書」問題に象徴される国際的な課税逃れへの監視強化やテロ資金対策について協力していくことで一致した。

 課税逃れの問題では、G7がリードして各国が自動的に税務情報などを交換する仕組みに、新興国を含むより多くの国の参加を促す方針で一致した。また、テロ資金対策についてもG7各国の捜査当局が情報共有を進めることなどを盛り込んだ行動計画を発表し、テロに対抗するための連携を強化した。

 G7はさらに、エボラ出血熱などを教訓に世界的に感染症が流行した場合、迅速に資金を供給できる仕組みを世界銀行が構築したことを歓迎し、日本は3年間で最大約55億円を拠出することを表明するなど成果を強調した。

 さらに、今回の会議では世界経済の不透明さが増す中、経済を下支えするためG7のメンバーが「金融政策」「財政政策」「構造改革」の3つを総動員するとの認識を再確認した。

 麻生財務相「需要喚起するためには財政というのが非常に大きな要素であることは、はっきりしているので、これは各国財務大臣みんな理解している」

 しかし、注目されていた財政出動については各国に温度差が見られ、来週の伊勢志摩サミットでどれだけ強いメッセージを打ち出せるか議論は持ち越しとなっている。