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“離脱派勝利”で英国進出の日本企業は?

2016年6月24日 20:39

 イギリスの国民投票でEU(=欧州連合)離脱派が勝利したことを受け、イギリスで約19万台の自動車を生産し、そのうちの7割以上をEU向けに輸出しているトヨタ自動車は「競争力維持、持続的成長の観点から、英国の自動車産業やステークホルダーとともに、今後の動向を注意深く見守りながら検証していきたい」とのコメントを出した。

 また、同じくイギリスで12万台の自動車を生産していて、その約3割をEU向けに輸出しているホンダは「現時点、どういった条件やルールが最終的に英国向けに置き換わるか明確ではない。従って、今後の展開を慎重にモニターしていく」とコメントしている。

 大規模な鉄道事業でイギリスに進出し、EUへの輸出を見越して去年、車両工場を建設した日立製作所の東原CEO(=最高経営責任者)は「今回の投票結果を受け、今後、当社の事業への影響を慎重に評価し、対応を検討していきます」とコメント。

 また、キヤノンの御手洗CEOは「日本においては、一時的に急激な円高が進むことが予想され、回復途上にある日本経済にブレーキをかけることになりかねない。政府には強力な対策を期待したい」とのコメントを出した。

 イギリスには日本企業約1000社が進出しており、イギリスをEUへの輸出拠点としている企業も多いことから、イギリスのEU離脱決定を受けて、今後、戦略の見直しを迫られそうだ。