EU離脱派、なぜ勝利?「国民の反抗だ」
EU(=ヨーロッパ連合)からの離脱の賛否を問うイギリスの国民投票で離脱派が勝利した。今回の歴史的な結果はイギリスではどう受け止められているのか。
イギリスではテレビ各局も終日、特番を放送している。24日の朝刊には、国民投票の前日の夜に議会のそばで雷をとらえた写真が掲載され、大荒れの今後を暗示するかのような一枚となった。
EU離脱を支持する人「全てのイギリス人にとってとてもいい結果だ。(EUからの)“独立”だよ」
EU残留を支持する人「残念な結果だね。ポンドが急落したし、もう影響を受けているよ」
残留派の女性議員が殺害された事件以降、世論調査で離脱派は失速が目立っていた。また、投票終了直後に発表された調査でも残留派がリードしているという結果が出ており、マーケットなどは残留を想定していた。ある意味予想外の結果にBBCは「この結果は議会に対する国民の反抗だ」と伝えている。
国民投票に向け、キャメロン首相ら残留派は「離脱すると経済が打撃を受ける」と訴えてきたが、離脱派は、今の政治に対する国民の不満をすくいあげる作戦をとってきた。BBCは「離脱派が、自らをエリートと対極にいる存在としてキャラクターづけたことが勝利につながった」と分析している。