追加金融緩和 「日銀の限界」指摘する声も
日本銀行は29日の金融政策を決める会合で、追加の金融緩和を行うことを決めた。
日銀が29日に下した判断に市場関係者からは「日銀の限界」を指摘する声が上がっている。日銀が決めた追加の金融緩和は、株や債券を組み込んだ金融商品ETF(=上場投資信託)を買い入れる額をほぼ倍増するもの。
政府の経済対策に合わせて追加の金融緩和を行うことで、物価や賃金を上げ、消費の底上げを図る。
ただ今回は金融緩和の大きな2つの柱である量的緩和やマイナス金利の拡大には踏み込まなかった。このことに市場の評価は分かれた。一時、急激な円高・株安が進んだが株は値を上げて取引を終えている。
日銀は次の会合で、今の金融政策について総括的な検証を行うとした。市場関係者からは「総括するということはこれ以上のことはできない」という意味ではないか、と日銀の限界を指摘する声も上がった。
黒田東彦総裁「マイナス金利やあるいは量的緩和に限界がきたことは全くないと考えている」
強気の姿勢を崩さない黒田総裁。果たして次の一手はあるのか、日銀は正念場を迎えている。