訴訟から医療の現場まで…AIで変えた男1
キーワードを基にビジネスのヒントを聞く日テレNEWS24・デイリープラネット「飛躍のアルゴリズム」。今回は、株式会社FRONTEO(フロンテオ)・守本正宏社長。人間の「経験」や「判断」を学ぶ人工知能。その新たな挑戦について聞く。
■経歴
大阪府豊中市生まれ。高校卒業後は防衛大学校に進み、海上自衛官として幹部候補生の道を歩んでいた29歳の時、半導体業界に転職し、37歳で現在の会社を設立。アメリカで人工知能を駆使して日本やアジア企業の訴訟を支援し、そこで培った独自の人工知能技術を、現在はヘルスケアなど幅広い分野に展開している。
■宇宙飛行士に憧れて…
株式会社FRONTEO・守本正宏社長に聞く「飛躍のアルゴリズム」。1つ目のキーワードは「宇宙飛行士を目指して自衛官に。テクノロジー企業の社長の原点は“日本を守る”」。
――元自衛官で、現在はテクノロジー企業の社長という本当に経歴は異色だなと感じるんですけれども、もともとは宇宙飛行士を目指していたのですか。
子どものころに宇宙飛行士に憧れて、宇宙飛行士になるためにはどうしたらいいのか、そのころ調べました。するとどうもアメリカの空軍の戦闘機のパイロットが多いということで戦闘機のパイロットになるためには…ということで防衛大学校に入って、自衛隊に入りました。
しかし、残念ながら防衛大に通っているときに目が悪くなりまして、パイロットの道を諦め、結果的に宇宙飛行士も諦め、現在に至るという状況です。
■自衛官から半導体業界、そして社長へ
――その自衛官としての経験が何かいま社長という職業で生きていることってありますか?
いま現在の仕事もそうなんですけど、やはりさまざまな社会の課題を解決していくっていう誇りを持っていく。当然、簡単に解決できないんですけども、それを乗り越えていくための誇りですかね。これを身につけたということがあると思います。
――それにしても、いちから人工知能の会社を立ち上げてしかもその後はアメリカに進出するというのは大きな転身だったと思いますが、何かきっかけがあったんでしょうか。
自衛隊を退官した後に、半導体の業界に入ったんですが、そこであるとき、アメリカの特殊な訴訟制度があるんですけども、それに日本の企業が非常に困難を極めていると。それを何とか支援したいということで今の会社をつくったという経緯ですね。