中古住宅に補助金、“空き家”解消進むか?
中古住宅の購入者に補助金が出る制度の申請が先週から始まっている。マイホーム購入でなぜ補助金が受け取れるのか。その背景には急増する“空き家”の問題があった。
■購入を支援しようと中古住宅の補助金制度が始まった。耐震費用など、最大で65万円が補助されるというものだ。
■「いざ、中古で買うとなるとありがたいなと思います(30代女性)」「選択の幅が広がってくるので、中古でも良い家があれば買おうかなという気分にはなりますね(30代女性)」(街の声)
■補助金の対象は中古住宅。実は、その背景には「空き家」をとりまく問題がある。
■都内の住宅街―空き家事情に詳しい専門家に、長い間放置されていたとみられる空き家を案内してもらった。木材が傷んでしまっていたり、建物を覆うようにツタが成長してしまっている状態だった。
■年々、増加する空き家。解体が必要な空き家もあるが、専門家によると、実際に多いのは、老朽化は進んでいるがリフォームをすればまだ活用できるというものが多いという。
■そのため政府は、空き家をリフォームなどして中古住宅として買ってもらおうと補助金制度を始めたのだ。
■1500軒以上の空き家があるという東京・板橋区。そもそも、どんな理由で空き家になってしまうのだろうか。
■市役所「近年、高齢者の方が非常に多くなってきまして、高齢者の方が、例えば、その家に住めなくなって施設に入ったりとか、あるいは死亡されてしまって引き継ぐ方が、いらっしゃらないとか」
■長年放置された場合、自治体が強制的に撤去するケースもある。取材した先では、敷地内に大量のゴミが放置されていたため、ゴミの撤去作業も行われていた。
■今回の中古住宅の補助金制度で再利用が進み、家を買う人は増えるのだろうか。
【中古住宅の補助金について】
◆補助金を受けるための3つの条件
(1)家を買いたい人が40歳未満であること。
(2)家の構造上に問題が起きていないか家の検査を受けること。
(3)欠陥が見つかってもその家に長く住めるよう、修理する費用をまかなう保険に入ること。
◆補助金の対象となるもの
(1)家が引き渡された後に行われるリフォームの費用。中でも省エネのための工事。
(2)地震に強くするための工事費用。
(3)補助金をもらう条件のひとつだった家の検査にかかる費用。
こうした検査から工事まですべてを、今年中に終えれば補助金が受け取れるということだ。