第三次クラフトビールブーム オススメは?
世の中で議論を呼んでいる話題について、ゲストに意見を聞く「opinions」。今回の話題は「クラフトビール ブーム広がる」。雑誌「Discover Japan」の高橋俊宏編集長に聞いた。
帝国データバンクが去年発表した調査によると、クラフトビールを主に製造する52社のうち約6割が、売上高が前の期と比べて「増収」となった。
一方で、ビール酒造組合によると、ビール大手5社の2018年のビール類の出荷量は、14年連続で過去最低を更新した。小規模ながらも造り手のこだわりの味が楽しめるクラフトビール人気が高まっていることがうかがえる。
――この話題について高橋さんにフリップを書いていただきました。
フリップの前に紹介させてください。2019年7月号の「Discover Japan」の特集は「うまいビールはどこにある?」です。
そしてフリップには、「第三次クラフトビールブーム到来」と書きました。
――私は、クラフトビールについて詳しくないのですが「第三次」なんですね。
「第一次」が1994年、いまから25年くらい前に酒税法が改正されまして“地ビール”というものが生まれました。第1号は新潟のエチゴビールです。そこから地ビールのブームが「第一次」として起こりました。ただ当時、値段が高い、味があまりおいしくないなどがありまして、少し下火になりました。
そして「第二次」が2010年前後くらいです。アメリカでクラフトビールという考え方というか、小さいブルワリーができました。呼び名も“地ビール”ではなく“クラフトビール”とスタイリッシュになりましてブームがやってきました。有名なところでは埼玉のコエドビールなどがあります。
そしていまはまさに「第三次」です。より地域性をいかしたビールをつくる工場ができたりとか、ホップを地元でつくってそこで醸造したりとか、地域経済の活性につながるようなところでブームが起こっています。
例えば、茨城の常陸野ネストビールやコエドビールがあります。コエドビールは、クラフトビールのはしりでして色々な麦芽を使い、様々な味が楽しめてパッケージもオシャレです。川越の紅芋を使ったビールがルーツです。
――初心者にオススメのクラフトビールは何かありますか?
飲みやすいのは「ピルスナー」といって、大手メーカーが売っているこがね色のビールから始めるといいと思います。これは飲みやすいです。さらにヴァイツェンとか黒ビールなどより味わいの濃いものに進んでいくと楽しいと思います。
――自分好みの物を見つけていくのも楽しそうですね。
いま、普通の飲食店でもこうしたクラフトビールを扱っているところも増えています。また一部のコンビニエンスストアでもクラフトビールを売っていますので、あまり目にしないパッケージなどを見かけたら手をのばしてみるのもいいかもしれません。
【the SOCIAL opinionsより】