「骨太の方針」と「成長戦略」を閣議決定
政府は21日、経済財政運営の基本方針、いわゆる「骨太の方針」と「成長戦略」を閣議決定した。
骨太の方針には10月に消費税率を10%に引き上げることを明記したが、海外経済の動向によっては追加の経済対策を講じる姿勢を示した。
また、雇用や所得の向上により経済を活性化するため、最低賃金を「より早期に全国平均で時給1000円に引き上げる」方針や、就職氷河期世代を対象に今後3年間で正規雇用を30万人増やす目標を掲げている。
成長戦略では、定年の廃止や延長など70歳まで働きやすくするための制度づくりの検討も盛り込んでいて、社会保障の担い手を増やす狙いがあるものとみられる。
一方で、参院選を見すえ、社会保障の給付額を減らしたり、負担額を増やすといった痛みをともなう改革は先送りされた。社会保障制度の維持に向け、今後、政府が確かな道筋を示せるかどうかが問われている。