日産“水増し”で株価連動型の報酬制度廃止
日産は、西川社長ら7人の報酬が水増しされていた問題を受け、株価連動型の報酬制度を廃止すると発表した。
日産が来年度から廃止するのは、あらかじめ決めた日の株価に連動して報酬の額が決まるSARという制度。
内部調査によると、2013年当時に副社長だった西川氏が、当時、代表取締役だったグレッグ・ケリー被告に役員報酬の増額の検討を要請し、ケリー被告がこれに応じなかったとしている。代わりにケリー被告は、西川氏の株価連動型報酬について、基準となる日をずらす手法を使い、9650万円、税引き後の金額で4700万円が不当に多く支払われたという。
この手法で西川氏ら7人の役員が水増しされた報酬を受け取っていたが、報告書では、役員らは不正な手法で増額されたことを認識していなかったと結論づけ、「責任追及をする予定はない」とした。
ただ、ガバナンス上は重大な問題があるとして、水増しされた分はすべて返納を求める方針。