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タクシー不足で急浮上“ライドシェア” 「白タク」解禁? 業界が反発…免許・事故対応は

2023年10月13日 10:52
タクシー不足で急浮上“ライドシェア” 「白タク」解禁? 業界が反発…免許・事故対応は

タクシー不足が深刻な問題になる中、それを解消しようと、一般の人が自分の車でタクシーができる“白タク”を解禁しようという話が持ち上がってきています。海外では比較的料金が安い「ライドシェア」と呼ばれるものですが、タクシー業界からは反発も…。

■過疎地や観光地 深刻なタクシー不足

有働由美子キャスター
「“最近なかなかタクシーが来ない”…。そう感じている方も少なくないと思いますが、それを解消しようと、一般の人が自分の車でタクシーができてしまう「白タク」。いま禁止をされているんですが、これを解禁しようという話がでているんです」

「『ライドシェア』と呼ばれているんですが、どうしてこの話が持ち上がってきているんでしょうか?」

小栗泉・日本テレビ解説委員長
「背景としては、観光地や過疎地などでタクシー不足が深刻な問題になっていることがあります」

「タクシードライバーというのはこの10年ほどで約6割にまで減っていて、平均年齢は58.3歳です。また、コロナ禍が明けて需要が増えていることも不足に拍車をかけているというんです。この問題解決の切り札として急上昇したのが『ライドシェア』なんです」

■第三者が飲酒チェック「会社ならでは」主張

小栗委員長
「海外だと、たとえばアメリカではウーバー、東南アジアのグラブ、中国のディディなどが有名で、料金も比較的安くて、利用したことがあるという方もいらっしゃるかもしれません」

有働キャスター
「私も海外で利用するんです。便利なんですけれど、ただ、一般の人がドライバーとなると、たとえば事故が起こったときなんかどうなるのかなとは思います」

小栗委員長
「この点でタクシー業界が反発しているんです。タクシーなどの労働組合によりますと、たとえばタクシードライバーは、高い運転技術などが求められる『二種免許』を持っていますが、ライドシェアは『普通免許』です」

「もし事故が起きた場合、タクシーは会社が対応しますが、ライドシェアでは個人が対応。また、事前に飲酒していないか第三者がチェックできるのも“会社ならでは”だと主張しています」

■ドライバーどう増やす? 業界は“別の方法”を

有働キャスター
「でも、プロのドライバーさんは不足しているわけですよね」

小栗委員長
「タクシー業界は別の方法で不足を解消できると主張しています」

「タクシー運転手になるためには『地理試験』をパスしなければならない地域もあるんですが、大使館や大学など建物の名前を答える問題、目的地までの最短ルートを答える問題などがあって、難しいそうなんです。なのでこれを免除してほしいと。また、現在は『二種免許』の取得や地理試験などをパスするのに25日程度かかるケースがあり、これを10日程度に短縮してほしいという声も出ているんです」

■選択肢の広がりがユーザーには大事

有働キャスター
「たしかにカーナビやスマホで見ていらっしゃるドライバーさんもいますし、この後どうなっていくんでしょうか」

小栗委員長
「政府は、『ライドシェア』と『タクシー業界の規制緩和』の両方について、人口減少社会にデジタル技術でどう対応していくかを議論するデジタル行財政改革会議で検討していく考えです」

有働キャスター
「辻さんはどう考えますか」

辻愛沙子・クリエイティブディレクター(「news zero」パートナー)
「海外生活をしていたときがあって、そのときライドシェアかなり使っていました。ルートが見える上、金額も事前に把握できるし、ドライバーさんの評価も可視化されているので、むしろ安心して使えていた感覚があります」

「かつ、全部アプリを介してやりとりができるので、たとえば耳が不自由な方や外国人観光客なども使いやすい。タクシーかライドシェアかというより、そもそもの選択肢が広がってくれることがユーザーにとってもありがたいのではないかなと思います」

有働キャスター
「ドライバー不足についてはその解消というのは仕事の待遇改善、これも大きいと思います。いずれにしてもユーザーが安心して利用できるシステム作りをお願いしたいです」

(『news zero』より)

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