ビッグモーター不正 約6割「上司からの指示だった」
中古車販売大手のビッグモーターが、わざと車を傷付けるなどして保険金を不正に請求していた問題で、不正に関わったとする社員の多くが、上司からの指示だったと答えていたことが明らかになりました。
ビッグモーターが公表した特別調査委員会の報告書によりますと、調査委員会によるヒアリングで不正に関わったとする社員のうちおよそ6割が、関与した理由について、工場長など上司からの指示だったと回答していました。
また、ビッグモーターでは降格処分が頻発していて、その際、社内の就業規則で定められた手続きを踏まず、理由の説明や弁明の機会もないままに、一方的に処分が通告されていたことも明らかになりました。
調査委員会は、不正な保険金請求がまん延した要因として、「経営陣をはじめ従業員全体において、法令、社内規範、企業倫理等を順守するというコンプライアンスに対する意識が鈍麻していた」と指摘しました。
ビッグモーターは、社長の報酬全額を1年間返上するなどの処分を発表しています。