レナウン コロナ影響で上場企業初の破綻
業績不振の中、経営の立て直しに取り組んでいたアパレル大手のレナウンが、民事再生の手続きに入りました。新型コロナウイルスの影響で東証1部上場企業が破綻するのは初めてです。
アパレル大手のレナウンは、資金繰りに行き詰まったことから自力での経営立て直しを断念し、民事再生の手続きに入ったと発表しました。新型コロナウイルスの影響で主な販売ルートである百貨店や量販店が営業自粛で休業し、衣料品の販売が急激に落ち込んだことが業績不振に追い打ちをかけました。
1902年創業の老舗アパレルメーカーであるレナウンは、消費者の嗜好(しこう)の変化やネット通販の台頭から、2019年12月期の決算で67億円の最終赤字になるなど業績の低迷が続いていました。今年3月には会長や社長が退任し、新体制のもとで立て直しに取り組んでいました。
負債総額はおよそ138億円で、東証は15日、レナウンを来月16日に上場廃止とすることを決定しました。
東京商工リサーチによりますと、新型コロナウイルスによる上場企業の経営破綻は初めてとなります。
レナウンは、今後は再建に向けて速やかにスポンサー企業を探すとしています。