日銀“マイナス金利解除”など検討へ 大幅賃上げ相次ぐ
日本銀行は来週の金融政策決定会合で、これまで金利を低く抑えるために行っていたマイナス金利の解除など、大規模な金融緩和の修正を議論する見通しです。
日銀の植田総裁は、2%の物価安定目標が持続的・安定的に実現する見通しになれば、マイナス金利政策の修正などを検討する考えを示していて、その判断にあたっては春闘の動向や中小企業への賃上げの広がりを重視しています。
こうした中、13日に迎えた春闘集中回答日では自動車、電機、鉄鋼メーカーに加え、流通やサービス業などでも去年を大幅に上回る賃上げが相次いでいます。
これを受け、日銀内でも「強い結果だった」と評価する声があり、金融政策の修正に向けて、環境が整いつつあるとの見方が広がっています。
15日に連合が公表する春闘の第一次集計の結果も踏まえ、日銀は、来週18日・19日の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除や長期と短期の金利を低く抑える「イールドカーブコントロール」を撤廃するかなど、政策修正を議論する見通しです。