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材料費が高騰…“店の存続に関わってくる” 「物価上昇」と「円安」 日銀の金融政策は?

2022年7月21日 20:07
材料費が高騰…“店の存続に関わってくる” 「物価上昇」と「円安」 日銀の金融政策は?

物価の上昇や円安が、国民生活に大きな影響を与えています。“止まらない円安”に対応が注目される中、21日、日銀は「大規模金融緩和策を維持すること」を決めました。飲食店からは「店の存続に関わる」と、物価高に苦しむ声も聞こえてきました。

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21日、東京・大田区にある商業施設「グランデュオ蒲田」を訪ねると、ドル紙幣など外国の通貨を手に持った女性がいました。

外国通貨を持つ女性
「ドルは10年以上前(から)ずっと家に置いてました」

家にしまっていたというドル紙幣を、外国のお金を日本円の電子マネーに交換してくれる機械に投入していました。

外国通貨を持つ女性
「円安で、いま換金すると利率がいい」

ポケットチェンジ 佐々木禄介取締役
「“休眠外貨”とよく言われるが、タンス貯金みたいな形で」

ここ1、2か月で利用者は約3倍になったといいます。その背景にあったのは、先週、約24年ぶりに1ドル=139円台と、去年の同じ時期より30円近く進んだ「円安」でした。

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こうした“止まらない円安”に日銀の対応が注目される中、21日、政策決定会合が開かれました。

日銀 黒田東彦総裁
「2%の物価安定の目標の実現を目指し、長短金利操作付き量的金融緩和を継続します」

今回も、大規模金融緩和策を維持することを決めました。

すでにこの決定を折り込み済みだったのか、為替市場では大きな変化はみられませんでした。ただ、日銀は物価上昇率の見通しについては、今回、1.9%から2.3%へ大幅に引き上げました。

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東京・杉並区にある、低価格の洋食が売りのハンバーグステーキ専門店「ニューバーグ」は、物価高に苦しんでいました。

「ニューバーグ」店長 平井仁さん
「うちの食材はほぼ値上がり」

メインのハンバーグなどの食材だけではなく、サラダ油に至っては、去年3月の約2倍にまで材料費が高騰しているといいます。そこで、やむなく4月に、定食類全般を10%値上げすることにしました。

「ニューバーグ」代表 平井誠一さん
「“あの店値上げした。じゃあ違う安い店に行こう”。そうなってきますよね。そうすると、今度は店の存続に関わってきますよね」

賃金が上がらない中、物価が上がっていく厳しい状況が続いていました。

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日銀は、物価上昇の見通しを2.3%に引き上げました。黒田総裁が就任してから初めて2%超えとなったものの、目標とする物価上昇は、「企業の業績も給料も上がり、モノが売れることで物価も上がる」という良い経済状態でのことです。今の輸入物価の高騰による物価上昇とは、同じ2%でも意味合いが違います。

日銀 黒田東彦総裁
「物価が2%程度を持続的安定的に上昇する形になるためには、賃金のもう一段の上昇が必要である」

日銀の金融政策は今回も現状維持となりました。賃金アップが伴う、物価の上昇につなげられるのでしょうか。

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