ダイハツ、国内外の全車種「出荷停止」を発表 国交省が21日立ち入り検査へ
トヨタ自動車の完全子会社であるダイハツ工業が、車両の安全性を確認する認証試験で不正を行っていた問題で、ダイハツは、国内外の全ての車種の出荷を停止すると発表しました。国土交通省は21日、立ち入り検査を行う方針です。
ダイハツ工業 奥平総一郎社長
「この度は、お客様をはじめ、全てのステークホルダーの皆さまの絶大な信頼を裏切ってしまうようなことになりました。大変申し訳ございませんでした」
ダイハツでは、ことし4月と5月に不正が発覚し、第三者委員会による調査が進められていました。こうした中、公表された調査報告書によりますと、新たに、174件もの不正行為が認められたということです。
例えば、エアバッグの作動試験では本来、衝突時の衝撃をセンサーで検知し、自動でエアバッグを作動させる必要があるにもかかわらず、タイマーで作動するように設定し、試験を行うなどしていたということです。
第三者委員会は、こうした不正の背景に、「過度にタイトで硬直的な開発スケジュールによる極度のプレッシャーがあった」と指摘しました。さらに、ダイハツの経営幹部が、不正が起きることを想定せず、「未然防止や早期発見のための対策を何ら講ずることなく、短期開発を推進した」とも指摘しました。
こうした状況を受け、国交省は21日、ダイハツに立ち入り検査を行う方針です。