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そば粉6年ぶり値上がり 原因は中国で…

2021年2月23日 19:59
そば粉6年ぶり値上がり 原因は中国で…

6年ぶりにそば粉の価格が値上げされます。製麺所やそば店では早くも心配する声があがっています。値上がりの原因は──。

◆そば粉が高騰?

祝日の昼下がり。東京・日暮里では、店の外にも人の列が。そのお目当ては、ジャンボゲソそばなどが人気の立ち食いそば店『一由そば』です。

利用客「週4回は食べているね。あきないね」

しかし今、店には心配なことが。

『一由そば』安藤克法さん「安さを売りにしているので、そば粉の高騰が続いてしまうと、打撃です」


◆国内で流通するそば粉の多くを中国産が占める

そば粉の高騰とは一体、どういうことなのでしょうか。東京・大田区の製麺会社『丸山製麺』を訪ねました。

丸山晃司取締役「こういった生そばという形で納品させていただいています」

国内で流通するそば粉のうち多くを占めているのが中国産です。この会社では、中国産そば粉などから麺を製造。飲食チェーンなどに提供しています。

丸山晃司取締役「中国産のそば粉が値上がりは2~3割になってくる。ここ数十年の中で一番高い状況になりそうですね」

中国産そば粉の仕入れ値が、この春から2~3割アップする見通しで、現在は飲食店などに対し、麺の値上げについて交渉を行っているといいます。

丸山晃司取締役「(麺)1玉で5円前後(の値上げ)で交渉している。(飲食店は)コロナの影響で、客数のところでかなり苦戦している部分もある。なかなか厳しいよという声はいただいている」

そば製粉の大手3社は、2015年以来、6年ぶりに中国産そば粉の値上げに踏み切ります。『日穀製粉(長野市)』は3月に1キロ当たり70~75円程度値上げする方針で、『松屋製粉(栃木県)』と『三宅製粉(大阪市)』も4月に70円程度引き上げる予定だといいます。


◆原因は…中国国内のそば栽培面積減少

原因の一つが、中国国内のそばの栽培面積の減少です。

『松屋製粉』営業部 市村純一次長「栽培面積が減って、ここまで値段が上がるのは予想してなかった」

『松屋製粉』などによりますと、米中貿易摩擦などを受け、中国では補助金が出る大豆などへの転作が進み、そばの実の生産が減っているというのです。

東京・三鷹市にある、お酒も楽しめるそば店『真希 三鷹店』。30種類ほどのそばのメニューのうち、人気の一つは定番の「天ぷらそば」です。この店では中国産とロシア産のそばをミックスしていて、中国産の割合が高いといいます。

岡田一眞店長「かなり影響が出るのではないか、実際(中国産が)上がるとすれば。仕入れ・メニュー構成など、いろいろ改善する部分は出てくるかなと」

中国産そば粉の値上がりは、今後、国産も含めたそばの価格などにも影響しそうです。