JRのポイントで「旅行割引クーポン」、新幹線で貯めて「駅ビル」で……“ポイ活”新サービス 経済圏の拡大で「全員がお得に」
買い物などで貯まるポイントを活用する「ポイ活」で、10月から新サービスが始まります。JR東日本は4つのステージ制を導入し、JR東海は各駅ビルのポイント制度を統合。グループごとに“経済圏”が生まれ、事業者にも利用者にもメリットがありそうです。
どんな「ポイ活」をしているのか、26日に東京・有楽町で聞きました。
会社員(25)
「ANAカードのポイントですね。上司が『ポイ活やった方がいいよ』って」
大学生(19)
「ルミネカード(でポイ活しています)。ルミネで使える商品券(と交換)。交換したのは(商品券)5000円分くらい。服買いました」
会社員(30代)
「東急(沿い)に住んでるので、東急ポイント貯めてます。スーパーで使えるのでありがたくて」
生活の一部となっているポイ活。JR東日本は26日、新たなポイント特典を発表しました。グループ共通で使える「JRE POINT」で、その利用実績に応じて得られる特典が変わる、4つのステージ制を10月1日から導入します。
例えば「ステージ3」なら、旅行の割引クーポンがもらえます。最も高いステージの「プレミアム」になると、予約が取りづらい寝台列車の優先申し込み権などの特典が得られます。
JRE POINTの特典について会社員(25)は「いいですね。割引とかもきくんですね」と好感触。大学生(19)は「旅行系は結構行きたくなったりとか、よく行くので、使いたいなと思います」と笑顔を見せました。
JR東海では10月から、新たな「TOKAI STATION POINT(東海ステーションポイント)」がスタート。駅の商業施設で貯まる、使えるサービスです。これまで駅ビルごとにポイント制度はバラバラでしたが、それを1つに統合。32施設(今年10月時点)で利用可能です。
同社事業推進本部のTOKAI STATION POINT事務局・宮本美空さんは「他の施設でもポイントを貯めて、お得に使っていただけるかなと思っています」と言います。
また同じく10月1日からは、新幹線に乗車することでポイントが貯まるサービス「EXポイント」も始まります。そのポイントを、商業施設で使える「TOKAI STATION POINT」に振り替えることもできるということです。
航空会社ではマイルを使ったサービスがあります。全日空は独自の決済サービス「ANA Pay」で1マイルを1円に交換し、コンビニなどの支払いに充てることができるようになっています。これで有効期限が近いマイルを無駄にすることがないといいます。
各社がサービスを提供する狙いについて、ポイントサービスに詳しい「ポイ探」の菊地崇仁さんに聞きました。
菊地さん
「グループで同じポイントを使えるようにすると、いわゆる“経済圏”をつくるということになります」
「『このビルでも同じポイントが貯められるんだったら、時間があるから寄ってみようかな』と貯まるポイントが使いやすくなりますので、消費者にもメリットがあります。全員がお得になるシステムかなと(思います)」
ポイントが利用できる“経済圏”を広げることで、より自社の施設やサービスを使ってもらえるよう、客を誘導しやすくなるということです。
佐藤梨那アナウンサー
「ポイ活は私もやっていて、ポイントを貯めてお得に生活するのが大好きです。落合さんはポイ活をしていますか?」
落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「ポイ活という言葉は初めて聞きましたが、クレジットカードを使うと自動で貯まるタイプのポイントは結構貯めてますよ。そのポイントで、経費にならないものをよく買っています。猫のエサとか」
佐藤アナウンサー
「それは既にポイ活をしています」
落合さん
「よく新幹線に乗るので、JRのポイントは気になります。タクシー会社もぜひポイントをつけてほしいです」
佐藤アナウンサー
「確かにまだポイ活し得る余地がありますよね。これは広がっていくのでしょうか?」
(9月26日『news zero』より)