コロナで新卒採用“二極化” オファー型も
来春の新卒採用で、人数を「減らす」「増やす」で企業が二極化していることが、日本テレビと読売新聞社のアンケートで分かりました。「オファー型」という新たな採用方法を導入している企業も。厳しい新卒市場で求められる人材や、アピールのコツとは――。
■企業側が学生に「オファー」
有働由美子キャスター
「コロナの中で就職活動をする学生の皆さんは、本当に大変だと思いますが、日本テレビと読売新聞社は、来年春入社の新卒採用について、全国の主要101社にアンケート(3月下旬~4月上旬調査)しました。
その結果、コロナで業績が悪化した観光業など採用人数を『減らす』企業が21社あった一方で、インターネット関連など『増やす』企業が14社あり、二極化していました。その採用方法にも変化がありました」
小野高弘・日本テレビ解説委員/国際部デスク
「アンケートでは、新たな採用方法を導入しているという企業もあり、その一つが『オファー型』です。一般的な採用では、学生がエントリーシートや履歴書を企業側に送って、入社したいという思いを伝えます。
一方、オファー型では専用サイトなどに学生が載せた自己PRを企業側の担当者がチェックして、興味を持った学生にコンタクトを取ります」
■オファー型 求められる人材は
有働キャスター
「プロ野球のドラフトみたいで、指名されるかどうか、ドキドキしそうですね」
小野デスク
「第一関門から大変そうな感じがしますね。オファー型採用でどんな人材を求めているか、2社の例を挙げてみます」
資生堂) 理系で専門性がある人、大学で研究熱心だった人、いろいろな留学経験・バックグラウンドがある人など
日産) 変革期において業界をリードできるポテンシャルと気概がある人など
■落合さん「人材の多様性確保」
有働
「落合さんは自分の会社でオファー型採用を使っていますか?」
落合陽一・筑波大学准教授(「news zero」パートナー)
「うちの会社はオファー型ではなく従来型の面接で採っていることが多いですね。専門性が高くて採用人数も少ないですので。オファー型が効いてくるのは、人数をたくさん採るような会社で、人材の多様性を確保したい時にはかなり有効な手段かなと思います」
■オファーされやすいコツは…
有働
「とは言っても、自己PRが苦手で、『オファーされるようなことを書けるか…』という方もいらっしゃると思いますが、オファーされやすいコツはあるのでしょうか?」
小野
「リクルート就職みらい研究所長の増本全さんは、『コロナで今、留学など経験できないことが多い中で、その逆境でどう取り組んだかを具体的にアピールすればいいのではないでしょうか。企業は環境適応能力を重視しています』と話しています」
有働
「学生さんの側に立っても、思いがけないオファーが来るというメリットがあるかもしれないですし、可能性がこれで広がるといいですね」
(4月20日『news zero』より)