経産省「国家事業として」半導体産業新戦略
世界的な需要が高まる一方、国際的シェアが低下している日本の半導体産業について、経済産業省は「国家事業として取り組む」などとする新たな戦略をまとめました。
日本の半導体産業をめぐっては、30年前は世界シェアの約50%を占めていたものの、現在では10%ほどまで落ち込み、スマートフォンやパソコンなどに使われる最先端の半導体のほとんどが海外に依存しています。
こうした状況を受け、4日に発表された政府の新たな戦略では、半導体などの確保について、民間企業へ国が多額の研究予算などを投じてきたこれまでの事業支援の枠を超えて、エネルギー問題や食糧の問題と同様に、「国家事業として取り組む」と明記しました。
具体策として、最先端の半導体について、海外の企業と連携して日本国内に工場を設立することや、次世代の製造技術を国産化することが盛り込まれています。
梶山経済産業相は新戦略について、「失われた30年の反省と足元の地政学的変化を踏まえて、大きく政策転換を図っていきたい」と強調しました。