取締役会議長に綱川社長 東芝が暫定的選任
株主である海外投資ファンドから厳しい批判を受けていた東芝は、新たな取締役会議長に、社長の綱川智氏を暫定的に選任したと発表しました。
東芝は、去年の株主総会で株主である海外ファンドからの経営陣入れ替え案を阻止しようとしたなどと、外部の弁護士から報告されていました。
東芝・綱川智社長「候補者番号2番(永山氏)および4番(小林氏)は委任状など含めまして、ご出席株主の議決権の過半数のご賛成を得られず、否決されました」
総会では、経営陣はファンドに譲歩する形で当初予定していた候補のうち2人を外しましたが、それにもかかわらず、永山取締役会議長と小林取締役の2人が否決される異例の事態となりました。
決議の結果を受け、永山氏と小林氏の辞任を求めていたとされる大株主の海外ファンド『3Dインベストメント・パートナーズ』は、「極めて画期的」と評価しました。
一方、国内で大株主の日本生命は、永山氏の再任など会社提案に賛成を投じていたことを明らかにした上で、「早急に新体制を構築いただき、全社一丸となって、一連の事象の事後対応、および成長戦略の遂行をお願いしたい」とコメントしています。
東芝は、新たに綱川氏を取締役会議長に暫定的に選任した上で、株主の理解が得られる新たな取締役候補を探し、次の臨時株主総会で諮る方針です。