法人課税 130の国と地域が大枠合意
国際的な法人課税のルールをめぐり、OECD(=経済協力開発機構)の加盟国を含む130の国と地域が大枠合意しました。企業などへの最低税率を「少なくとも15%」とします。
新たな国際課税のルールでは、各国の法人税の引き下げ競争を防ぐため、最低税率を「少なくとも15%」とします。
また、その国に本社や工場などの物理的な拠点がなくても消費者がいれば課税できる「デジタル課税」の対象は、売上高が200億ユーロ、利益率が10%をそれぞれ超えるおよそ100社とします。
世界で巨額の利益を上げるGAFAなどの巨大IT企業を念頭に議論してきたもので、利益率が10%を超える部分について、20%から30%を売上高に応じて消費者のいる国や地域に配分します。
国際課税ルールが見直される背景には、新型コロナウイルスで各国の財政状況が厳しくなったことがあります。
実際の導入にあたっては、条約の締結や各国の法改正が必要になるため、2023年に導入される見込みです。
今月9日、10日に予定されているG20(=主要20か国・地域)の財務相・中央銀行総裁会議で、閣僚レベルで合意し、今年10月の最終合意をめざします。