少子化なのに…プレゼントは増える? おもちゃ市場規模“1兆円”超え “大人向け”も人気に
少子化が進む中、おもちゃの市場規模が昨年度は1兆円を超えるなど、過去最高を更新しています。背景には、祖父母が孫1人にかけるプレゼントの金額の増加や、大人向けのおもちゃの人気が拡大しているようです。
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今、カプセルトイが外国人観光客に人気となっています。
東京・原宿の竹下通りの店には、多くの外国人観光客の姿がありました。去年オープンした、1000種類以上のカプセルトイが集まった専門店「#C-pla+」です。
スペインからの観光客
「色とりどりのマシンがいっぱいあって、圧倒されているよ。『オー! オー!』って」
アメリカからやってきた親子がカプセルトイを回していました。出てきたのは、日本の屋台でおなじみの綿菓子のカプセルトイです。
アメリカからの観光客
「かわいい~。欲しかったやつ、これじゃない?」
「綿あめマシン」
「カプセルトイがやりたいなら、日本にくるのが1番」
カプセルトイを手にした子どもは「ハッピー」と笑顔を見せました。
インバウンド需要の回復で、この店では、お客さんの半分以上が外国人になっているといいます。日本では定番人気の動物のフィギュアも、外国人にとっては新鮮なようです。
スペインからの観光客
「友達へのお土産にするんだ、すごく日本っぽいから。(カプセルトイは)日本の伝統文化だよ」
今、カプセルトイはブームのまっただ中です。日本人も――
20代
「『耳にタコ』っていいなって思って」
耳からタコのあしが飛び出したように見える耳栓。これを出すために、1回400円のカプセルトイを――
20代
「10回やりました」
――4000円分回した?
20代
「そうですね」
日本玩具協会によると、少子化が進むにもかかわらず、昨年度の国内の玩具の市場規模は1兆円を超え、過去最高を更新しているのです。(※別調査のカプセル玩具を含む)
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トイザらスでは今月、初めてアウトレットのおもちゃ店「トイザらス アウトレット野田店」をオープンしました。
娘の誕生日プレゼントを買いに訪れたという親子連れは、通常より2割ほど安いアウトレット店なので、このプレゼント以外にも、思わず商品を購入したようです。
母親(30代)
「安さに負けましたね、あれもこれも買っちゃった」
少子化という逆風の中、なぜ、おもちゃ市場は好調なのでしょうか。
トイザらス アウトレット野田店 秋山洋輔店長
「1人のお子さまに対して、おじいちゃん、おばあちゃんが多く出資してくれると」
おもちゃ店によると、子どもの数は減っていますが、その分、祖父母が孫1人にかけるプレゼントの金額が上がっているといいます。
2歳の孫のため、プレゼントを買いにきた70代の祖父母は、孫の笑顔見たさに、ついつい高額なものでも買ってしまうといいます。
2歳の孫にプレゼント購入 祖父母(70代)
「予算を考えて『これぐらいかな? 1万円ぐらいかな?』って行っても、顔を見ると、かわいくなって」
今、人気なのは――
トイザらス アウトレット野田店 秋山洋輔店長
「パソコンですけど、2万円を超える商品ではありますが、非常に人気がありまして」
英語などが学べる子ども向けのパソコンのおもちゃなど、高額なものをプレゼントする祖父母も多いということです。
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そして、おもちゃ市場の中でも、伸び率が最も大きかったのが、キャラクターが描かれたカードで対戦する「トレーディングカード」です。
遊ING浜町店トレカ担当 吉田純さん
「一番高いカードでいうと、こちらにある『ナンジャモ』。今13万円」
コロナ禍の巣ごもり需要などの影響で、大人のファンも拡大。希少価値の高いカードが高騰することもあって、売り上げを大きく伸ばしているといいます。
今、広がっているのが、大人向けのおもちゃの人気です。メーカーも22日、初めて大人向けのプラレールを発売します。今は走っていない名列車を細部にわたって再現し、大人心をくすぐるデザインになっています。(プラレールリアルクラス 小田急ロマンスカー3100形NSE)
タカラトミー プラレール事業部 笠井直樹部長
「ロマンスカーの特徴的な展望席。パンタグラフというのを非常にこだわっています」
子ども向けよりも3倍ほど高い値段ですが、大人のニーズを受け、発売するということです。(※プラレール希望小売価格 子ども向け:2000円~ 大人向け:各7700円)