通信大手も“参入”広がる中古スマホ市場 “故障”診断サービスも…
手軽にスマートフォンを手に入れられるとして注目される中古のスマホ市場に通信大手も参入し、さらに広がりをみせています。中古で心配されるのが故障ですが、そんな不安を払拭する新たなサービスも始まっています。
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都内にあるモバイルショップ「ゲオモバイル アキバ店」。扱っているのは、中古のスマートフォンです。
ゲオストア店舗運営部・エリアマネジャー 徳久 崇師さん
「中古スマートフォン・タブレットともに実績は伸長しております。(12月)前期比は129%まで伸長しております」
カメラ機能など、ハイスペック化が進んでいるスマホ。機種によっては、新品を買うと10万円を優に超えるものもあるなど、高価格化も進んでいます。
一方で…
中古スマホを見に来た人
「中古は会社用になります。メールのやりとりと電話しか特にないので、わざわざカメラの機能とかいらないなと」
また、一部の通信キャリアーでは3G回線が終了したこともあり、初めてのスマホにと、中古スマホを手にする人も増えているといいます。
ゲオストア店舗運営部・エリアマネジャー徳久 崇師さん
「今までスマホを使ったことがない世代の方が、これを機にスマートフォンに買い替えられることが増えました。新品を手にするよりも、まずスマートフォンを新しく手頃に買い替えたいというお話で」
中古スマホの販売は、通信大手各社でも始まっています。
NTTドコモでは3月から「認定リユース品」として、自社の基準をクリアした中古品の販売を開始しました。
現在はグレードの違いを含め5機種を取り扱っていますが、今後、ニーズに合わせてラインアップを拡大する予定だということです。
さらにKDDIやソフトバンクでも中古品を販売しています。
街では…
50代・中古スマホ使用経験あり
「何も問題ないので、使い勝手は何も変わらないです」
10代・中古スマホ使用経験あり
「安くて使いやすいイメージ。手軽に手に入る。親に内緒でいろいろゲームしたかったので」
中古スマホを使ったことがある人が、安さや使い勝手のよさを評価する一方で、使ったことがない人からはこんな意見も…
10代・中古スマホ使用経験なし
「汚そう。人が使ったものを使いたくない」
10代・中古スマホ使用経験なし
「支障があったら嫌だなみたいな」
そんな中古スマホのイメージを払拭するサービスも登場しました。
インターネットなどで中古スマホの買い取りや販売している会社では、3月に中古スマホにあるサービスをつけ加える取り組みを新たに始めました。
ニューズドテック 粟津浜一代表
「スマートフォンの健康診断ができるアプリです」
端末にインストールしたアプリを立ち上げると、27の項目が表示されます。
ゲーム感覚でチェックを進めると、数分で故障の兆候を知ることができるというものです。もし異常があった場合は、無償で代替機を送ってもらえます。
もともとは、買い取った中古スマホの点検用に開発したというこのアプリ。なぜ、一般向けに提供を始めたのでしょうか。
ニューズドテック 粟津浜一代表
「いつバッテリーがへたるかわからないとか、いつ壊れるかわからないというところが非常に不安をもたれる方が多くて。中古の汚いとかのイメージを払拭して、中古はこんなに安くていいものなんだというイメージに変えていきたい」
現在はこのアプリがインストールされた中古スマホの販売のみですが、5月中にはアプリのみの提供も開始する予定だということです。
生活に欠かせないスマホ。手軽さだけでなく、使い方に合わせた中古スマホの活用は広がりをみせそうです。