食を通じて五輪気分を!新商品が続々
まもなく開幕する、東京オリンピック・パラリンピック。多くの会場では無観客で試合が行われることになりますが、直接会場に行けなくても、食事を通して気分を盛り上げてもらおうと、新商品が続々登場しています。
■「かわいい見た目で盛り上がってほしい」ボールのドーナツ
クリスピー・クリーム・ドーナツが7月23日から期間限定で販売するのは、ボールをモチーフにしたドーナツです。ラグビー、テニス、野球の3種類で、それぞれ中にキャラメルクリーム、カスタードクリーム、チョコクリームが入っています。
ラグビーボール型のドーナツは以前にも販売されたことがありますが、野球ボールとテニスボールは今回初めて登場します。広報担当者は、「スポーツ観戦のお供だけではなく、部活の差し入れなどにも利用していただきたい」と話しています。
■ポテトとから揚げでスポーツ観戦を!「観戦パック」が登場
「ステイホーム観戦」の需要を見込むキャンペーンは、ほかにも。ファストフードチェーン大手のロッテリアが8月8日まで行っているのは、バーガーとポテトとから揚げがセットになった「観戦パック」のキャンペーンです。
メインのバーガーは、売り上げトップ3の「絶品チーズバーガー」「エビバーガー」「リブサンドポーク」の中から選べます。「人気順の上位3商品から選べるので、今までロッテリアを利用したことのない人にも、挑戦していただきやすいのではないか」ということです。
■1964年当時の選手村のメニューをアレンジ
一方、横浜の老舗ホテルでは、これから行われる東京五輪ではなく、前回1964年の東京五輪にちなんだメニューが登場しました。当時、選手村「女子食堂」で料理長を務めたのが、横浜のホテルニューグランド2代目総料理長の入江茂忠さん。そのホテルニューグランド内の2つのレストランでいま、当時選手村で出された、ペッパーステーキや白身魚のムニエルなどを、現代風にアレンジして提供しています。
「入江料理長をはじめ、およそ300人のシェフが、世界中の選手をもてなそうと努力した結果、日本の料理技術は格段に飛躍し、世界に認められるようになった。その歴史を、実際に食べて感じてもらいたい」と企画されました。
常連客からも、「オリンピック気分が味わえる」と好評だといいます。これらのメニューは9月5日まで提供しているということです。
日本フードサービス協会が行った調査によりますと、今年5月の飲食業界全体の売り上げは、一部で回復がみられるものの、コロナ前の2年前に比べ、およそ8割にとどまっているということです。酒類を提供している居酒屋などは、引き続き特に厳しい状況が続いています。
東京に緊急事態宣言が発出された中で開幕する、オリンピック・パラリンピック。苦境に立たされている飲食業界は、果たして五輪を商機に変えることができるのでしょうか。