発電コスト新試算…太陽光で“割高”結果も
2030年時点での発電にかかるコストについて、経済産業省が新たな試算を公表しました。太陽光発電を最安値と試算する一方で、追加コストによって割高となる結果も示されました。
脱炭素に向けて経済産業省は先月、2030年度の電力をどのように賄うかを示した「電源構成」の案を出しています。
これを受けて、2030年時点の各電源の発電コストについて立地の制約などを考慮せず機械的に算出した結果事業用の太陽光発電は1キロワットアワーあたり「8.2~11.8円」となり、最安値となりました。
また、原子力発電は安全対策や賠償の費用を反映して1キロワットアワーあたり「11.7円以上」としたほか、LNG火力発電は「10.7~14.3円」となっています。
一方で、より実態を考慮した試算も示されました。太陽光発電は天候の影響などで発電量が変わるため火力などで調整する必要があります。こうしたコストを上乗せして試算した結果、事業用太陽光は「18.9円」と割高になりました。
二酸化炭素を排出しない電源を増やしていく中で、全体としての発電コストをどれほど抑えられるかが課題となります。