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ふるさと納税…「訳あり」が人気 返礼品の“量がたくさん”…物価高でお得感 フードロス対策にも…

2023年6月20日 21:55
ふるさと納税…「訳あり」が人気 返礼品の“量がたくさん”…物価高でお得感 フードロス対策にも…

いわゆる“訳あり”の商品を、各地の自治体が“ふるさと納税の返礼品”として取り入れたところ、人気だといいます。その背景には“物価の高騰”があるとみられています。また、“訳あり”の返礼品で地域の課題解消に動き出した自治体もありました。

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茨城県大洗町にある「かねふくめんたいパーク大洗」の工場内では、“めんたいこ”の選別作業が行われていました。一つ一つ手に取り、形などを確認しながら容器の中に入れていきます。

その中には“切れ子”と呼ばれる“皮が破けてしまったもの”もありました。

かねふく 大洗事業部 関上政人部長
「見た感じきれいに見えるんですけど、1本取ってみますと下が少し切れてしまったもの」

切れ子は、味などに影響がなく表面が少し傷つくなどした、いわゆる“訳あり”のめんたいこです。これが今、人気だといいます。

かねふく 大洗事業部 関上政人部長
「特に切れ子なのでボリュームをたくさん入れて、お客様に喜んでいただけるように」

普通のめんたいこより割安で、特大サイズが1キロ入った“訳ありめんたいこ”。実は、この商品をふるさと納税の返礼品として取り入れているのが、茨城県大洗町です。めんたいこの切れ子は、去年の返礼品で一番人気(寄付金額1万1000円)だといいます。大洗町では他にも“訳ありの返礼品”を取り入れています。

大洗町役場 まちづくり推進課 田中優平さん
「訳あり品としてはここ2~3年、返礼品としては徐々に増加傾向にあります。昨年から比較すると約130%、“訳ありの返礼品”が増えている」

人気の背景にあるのは何なのかーーーー。

大洗町役場 まちづくり推進課 田中優平さん
「物価高ですね。よりお得なものを求められる寄付者の方々が“訳あり”を求めているのかな」

“様々な物の値段の高騰”が大きな要因ではないかと話します。

千葉県勝浦市でも、訳ありの返礼品が人気になっています。前年度から、寄付件数・寄付金額がともに2倍近く増加しています。

返礼品1位の「わけあり銀鮭の切り身」は勝浦市の返礼品の約半分を占めているといいます。

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ふるさと納税サイト「さとふる」によると、2022年の訳ありの返礼品の登録数は、2019年に比べて「33倍以上に増加」、寄付件数も「17.6倍に増えて」います。

また利用実態の調査によると34%が「訳ありの返礼品に申し込んだことがある」と回答。さらに約4割の人が「物価上昇が返礼品選びに影響した」と答えています。

ふるさと納税 利用者
「通常で買うよりも安いじゃないですか。お得だなと思いますし、買ってみたいな」

別の利用者
「量もたくさんあったりするので、すごくお手頃でいいかなと。個人的にはいいな」

実際、ふるさと納税を利用する人たちからは、お得なため、利用したいという声が聞かれました。

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“訳あり”の返礼品で地域の課題解消に動き出したところもあります。宮崎県小林市では、フードロスに取り組みました。

小林市地方創生課 主幹 佐藤友和さん
「廃棄する食品とかが結構出るって話を聞きましたので。ちょっともったいない」

たとえば、これまで廃棄に回ることが多かったケーキの切れ端などを返礼品にしました。大量生産はできないものの、通常で買うよりも4割ほど量が多いため人気だといいます。

小林市では2021年からこうした訳ありの返礼品を取り入れたところ、2021年度の寄付金額は前の年に比べ2倍以上に増加しました。

小林市地方創生課 主幹 佐藤友和さん
「寄付者の方も、フードロスとかそういったところに少しでも意識が向いていただければありがたい」

訳あり返礼品への需要は、今後も高まりをみせそうです。

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