備蓄米の放出“可能な限り早急に実施” 農水省
コメの価格が高止まりする中、農水省は、備蓄米の放出を可能な限り早急に実施することを決定しました。
備蓄米の活用はこれまで凶作や災害で供給量が大幅に減った時のみとされていましたが、農水省は先月、「流通に支障が生じた場合」も活用できるよう、制度改正を行いました。
江藤農水相
「(備蓄米放出で)これによって価格がドカンと下がるとかですね、そういうことを私から申し上げることは避けさせていただきます」
コメをめぐっては、生産量は前年より18万トン多い見込みなのに対し、市場に出回っている量は逆におよそ21万トン少なく、価格高騰を招いているとみられています。
こうした中、農水省は、来週には備蓄米の販売量や条件を示し、集荷業者への販売を「できるだけ早く実施する」方針です。
一方、海外からのコメの輸入を増やす動きが出ています。
総合商社の「兼松」は国産米の不足を補うため、今年に入って、政府による輸入枠以上に、関税を払って海外からコメを輸入し始めました。
取引先の外食チェーンやスーパーなどの小売り業者から「国内産では足りないので海外産を売ってほしい」との要望が強く、安定供給のために決めたとしています。