今年の夏は、猛暑でもエアコンが使えないかもしれません。“電力不足”に加え、エアコンそのものが購入できない可能性もあるといいます。

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5月から35℃を超える場所も出た今年。夏は全国的に猛暑となる可能性もあり、あることが心配されています。

政府は7日、電力需給に関する検討会合を開きました。

松野官房長官
「できる限りの節電・省エネへのご協力をお願いをいたします」

懸念していたのは、猛暑による電力のひっ迫です。“強い危機感”から、政府が節電などの対策をまとめました。

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本格的な夏を前に、東京都内の家電量販店を訪ねました。

ヨドバシカメラ　家電コンシェルジェチーム 　山本晋嗣グループリーダー
「今年は、より『電気代の安いものはないの？』って、お声が多くありますので、節電性の非常に高いエアコンが人気となっております」

今年は「省エネ・節電機能付き」が売れ筋だといいます。この家電量販店では、半導体不足で品薄になるのを心配したお客さんが多く来ていたため、昨年よりも早く売り場を展開したといいます。

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中には、すでに品薄になっている店もありました。都内の電器店「アタックマルオデンキ」には、涙顔のイラストとともに、手書きで「現在品薄です」、「納期大幅に遅れています」とメッセージが書かれたボードが置いてありました。

気温が上がり、エアコンを求めるお客さんが増えているといいますが、肝心の商品は「全然、入ってこない」といいます。

商品の納期のリストを見せてもらいました。

渡邊東さん
「売れ筋のタイプは、ほとんどバツ（在庫なし）ですね」

理由はコロナ禍の半導体不足や、中国のロックダウンです。

渡邊東さん
「 早いうちに注文して取り付けてないと、真夏日なんてきたら、もう無理っぽい」

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猛暑に、電力のひっ迫、エアコン不足と不安が尽きない今年の夏。雑貨店では、早々に売れ行きが伸びた商品があります。

東急ハンズ広報室　玉野早紀さん
「節電や省エネを気にされている方も多くなってきておりますので、あまり電気を使わない、クーラーを使わないでも涼しい商品も人気でございます」

首回りに付けるリングは、NASAが開発した28℃を保てる素材でできていて、冷蔵庫に10分入れるだけで冷たさが1～2時間持続するということです。

かわいらしい花形の商品は、蒸れやすい帽子の中などを冷やすハットピローです。そして、人気のミニ扇風機にも、プラスアルファの機能が付いています。

玉野早紀さん
「開けていただくと、中にミラーがついている商品でございますので、涼しくいながら、身だしなみも確認できる」

例年は梅雨時期から売れ始めるという暑さ対策グッズですが、今年は4月から、例年の3倍の売れ行きだったということです。

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節電が求められる夏。なぜ、ここまで電力が足りないのでしょうか？電力不足の理由の1つが、国内発電量の約8割を占める火力発電所にあります。

姉崎火力発電所　齋藤喜浩当直長
「このバルブ、この通りさびているんですけれども、老朽化によって、中々きれいにできない」

姉崎火力発電所　亀井宏映所長
「古い発電設備は非常に燃費が悪いので、CO2をたくさん排出してしまう」

さらに、施設の老朽化や、世界的な脱炭素化も重なり、この5年間で毎年、最大で400万キロワット・約100万世帯分の火力発電所が廃止になりました。

姉崎火力発電所では新たな発電所の建設も行われていますが、原発の再稼働問題などもあり、この夏は首都圏を中心に電力不足が不安視されているのです。

そこで、政府は7日、具体的な対策として、休止している火力発電所の稼働を促すことや、企業や家庭に節電・省エネを求めるとしています。さらに、より深刻な電力不足が懸念される来年の冬に向けては、罰則付きの「電力使用制限令」についても検討するとしています。

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家庭でのエアコンの節電方法について、空調メーカー「ダイキン工業」はフィルターと室外機周りの掃除は大前提とした上で、温度を下げるのではなく、風量を強くする・風向きを水平にすることなどが効果的としています。