1ドル130円台に突入 黒田総裁「粘り強く金融緩和続ける」
外国為替市場で円安が急速に進み1ドル130円台に突入しました。日銀の金融政策決定会合で今の大規模な金融緩和策を続けると発表したためです。
急激な円安に日銀が対応するかどうかが注目されていましたが、日銀は従来の金融緩和政策をむしろ強化する姿勢を示したため、さらに円安が進む結果となりました。
会見で黒田総裁は「経済を下支えするため粘り強く金融緩和を続ける」と今回の決定について説明しています。
政府などからは、GW中の円安を加速させないために日銀が政策を少し修正する期待がもたれていましたが、日銀は金利上昇を抑えるため指定した利回りで国債を無制限に買い入れる「指し値オペ」と呼ばれる措置を原則、毎営業日実施することも発表しました。むしろ、金融緩和を強化する姿勢を打ち出した形です。
これを受け、外国為替市場では投資家は安心して円を売りドルを買える状況となり、円相場は一気に円安に進み20年ぶりに、1ドル=130円台に入りました。
急激な円安による物価上昇が心配される中、市場関係者からは「黒田総裁はかたくなだ」と批判の声があがっています。
その一方で「為替の問題は日銀ではなく、財務省をはじめ政府の対応が必要だ」と指摘する声もあがっています。