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経済
2022年6月17日 15:53

日銀・黒田総裁 「家計の物価許容度」発言から初の会見(2)

日銀・黒田総裁 「家計の物価許容度」発言から初の会見(2)

日銀は金融政策決定会合で現在の大規模な金融緩和策の維持を決めました。金利が上昇しないように日銀が国債を買い入れ、低金利政策を継続します。

アメリカで景気の過熱を抑えようと大幅な利上げが行われ、スイス、イギリスなどでも利上げが相次ぐ中、日本の低い金利との差が一層開きます。

現在の景気動向や、円安の長期化で家計や企業が打撃を受けることについての懸念、政策決定の意図などについて、日銀の黒田総裁は17日午後3時半からの会見で、次のように述べました。

       ◇ ◇ ◇

わが国の景気の現状は、感染症や資源価格上昇の影響などから、一部に弱めの動きもみられるが、基調としては持ち直していると判断した。

海外経済は、一部に弱めの動きがみられるものの、総じてみれば回復している。

輸出や鉱工業生産は、基調としては増加を続けているが、足もとでは、供給制約の影響が強まっている。

また、企業の業況感は、供給制約や資源価格上昇の影響などから、このところ改善が一服している。企業収益は全体として高水準で推移している。

設備投資は、一部業種に弱さがみられるものの、持ち直している。

雇用・所得環境は、一部で改善の動きもみられるが、全体としてはなお弱めとなっている。

個人消費は、感染症の影響が和らぐもとで、サービス消費を中心に持ち直している。

先行きのわが国経済を展望すると、ウクライナ情勢等を受けた資源価格上昇による下押し圧力を受けるものの、新型コロナウイルス感染症や供給制約の影響が和らぐもとで、外需の増加や緩和的な金融環境、政府の経済対策の効果にも支えられて、回復していくとみている。

物価面では消費者物価(除く生鮮食品)の前年比は、当面、エネルギーや食料品の価格上昇の影響により、2%程度で推移するとみられるが、その後は、エネルギー価格の押し上げ寄与の減衰に伴い、プラス幅を縮小していくと予想している。

この間、消費者物価(除く生鮮食品・エネルギー)の前年比は、マクロ的な需給ギャップが改善し、中長期的な予想物価上昇率・賃金上昇率も高まっていくもとで、原材料コスト上昇の価格転嫁の動きもあって、プラス幅を緩やかに拡大していくと考えている。

リスク要因をみると、引き続き、内外の感染症の動向やその影響、今後のウクライナ情勢の展開、資源価格や海外経済の動向など、わが国経済を巡る不確実性はきわめて高い。

そのもとで、金融・為替市場の動向やそのわが国経済・物価への影響を、十分注視する必要がある。

日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続する。

マネタリーベースについては、消費者物価指数(除く生鮮食品)の前年比上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、拡大方針を継続する。

そのうえで、当面、新型コロナウイルス感染症の影響を注視し、企業等の資金繰り支援と金融市場の安定維持に努めるとともに、必要があれば、躊躇なく追加的な金融緩和措置を講じる。

政策金利については、現在の長短金利の水準、または、それを下回る水準で推移することを想定している。