東芝、会社2分割を検討 3分割案は撤回
東芝が去年11月に発表した会社3分割の案を撤回し、2分割とすることを検討していることがわかりました。
東芝は、インフラから半導体まで投資サイクルの異なるさまざまな事業を抱えていることが、迅速な経営判断の妨げとなっていることなどから、会社を3分割する方向で検討を進めてきました。
しかし、この案では数千億円のコストがかかると見られていて、半導体などのデバイス事業だけを切り離す、2分割とする方向で検討していることがわかりました。
分割のコストを減らし、株主への還元や成長投資に回したい狙いです。
ただ、会社分割については株主の3分の2の賛成を得る必要があり、いわゆる“モノいう株主”などから反対の声も出ていて、関係者によりますと3分の2の賛成は難しい状況です。
このため東芝は、産業競争力強化法の適用を受けて、2分の1の賛成で会社分割できる特例措置を活用したい意向です。
7日に綱川社長が会社分割の方針や進捗(しんちょく)について説明する予定です。
また、東芝は空調子会社やエレベーター、照明などの事業を売却し、資金を得ることも検討しています。
東芝をめぐっては、いわゆる“モノいう株主”と呼ばれる海外のアクティビストファンドが多数いて、株主への利益還元を常に求められる不安定な状態が続いています。