“消滅可能性都市”公表 全国744自治体 “30年間で20歳~39歳の女性50%以上減少”
人口減少により近い将来、消滅の可能性がある「消滅可能性自治体」に全国の744の自治体が該当することが公表されました。
「消滅可能性自治体」は、2020年から2050年までの30年間で、20歳から39歳の若い女性の人口が50%以上減少すると推計される自治体を指します。
分析を発表した「人口戦略会議」によりますと、今回「消滅可能性自治体」に該当する自治体の数は全国で744で、前回=10年前に発表した896からは改善しています。
ただこれは外国人の流入増加などによるもので、少子化の流れは変わっておらず、楽観視はできない、としています。
地域別では東北が165と最も多く、次いで北海道の117、中部の109となっています。
中四国や九州・沖縄は比較的少なく、逆に将来も存続の可能性が高い「自立持続可能性自治体」の数が多い傾向となっています。
出生率は「西高東低」の傾向があるうえ、九州などでは大企業の工場新設などで雇用創出が進んでいることが要因とみられます。
一方、人口の集中する東京は消滅可能性は低いものの、出生率が極端に低いため、地方からの移住者をのみ込んで、結果として人口も減少していく「ブラックホール型」の自治体が多くみられます。
23区のうち新宿区や渋谷区、世田谷区など16区がこの「ブラックホール型」に分類されました。前回、23区で唯一、「消滅可能性都市」となった豊島区も、「消滅可能性都市」からは脱したものの、「ブラックホール型」に位置づけられました。