「荏原製作所」が下請法違反 木型など176社に無償保管させる 過去最多
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ポンプの製造に必要な木型などを下請け業者に無償で長期保管させたとして、公正取引委員会は、大手機械メーカーの「荏原製作所」に対し、下請法違反を認定し、保管費用の支払いを求める勧告を出しました。
公正取引委員会によりますと、荏原製作所は、遅くとも2023年2月以降、産業用ポンプなどの製造に使われる「木型」や「金型」など合わせて8900個を、下請け176社に無償で長期間保管させていたということです。
公取委が同様の行為で違反を認定した中では、業者数、個数ともに過去最多でした。
木型は最大のもので数トンもあり、なかには2004年から無償で保管させていたケースもあったということです。
公取委による聞き取りに対し、下請け業者からは「保管料を請求した場合、請求をしない発注先に替えられてしまうのではないかと思った」「請求により荏原製作所との関係に波風を立てたくなかった」などの声があったということです。
荏原製作所は、下請け業者に対し、保管費用の支払いなどを進めているということです。
最終更新日:2025年2月20日 20:30