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【解説】大手企業、賃上げ率5%超え 賃上げの流れは今後も続く?

2024年5月20日 16:35
【解説】大手企業、賃上げ率5%超え 賃上げの流れは今後も続く?

大手企業の賃上げ率が33年ぶりに5%を超える高水準となったことが、経団連の調査でわかりました。

ことしの春闘の結果、現段階で判明している大手企業89社、従業員およそ56万5000人の基本給の引き上げ額は平均で1万9480円となりました。

上昇率は去年の、3.99%を大きく上回る5.58%で、1991年以来33年ぶりに5%を超えました。

また、業種別に見てみると、脱炭素で人材確保を急ぐ鉄鋼業が12.04%と特に高いアップ率となりました。

■賃上げの流れは今後も続く?

ここからは、経済部・企業担当の城間将太記者に聞きます。

──大企業は5%を超える高い賃上げになったということですが、中小企業にも波及しそうですか。

城間記者
労働組合の全国組織・連合の最新の発表では、中小企業も4.66%アップと、この10年で最も高い上げ幅となっています。

しかし、課題は残っています。

今の物価高は、中小企業にも大きくのしかかっていますが、そのコストの増加分をどれだけ販売価格に上乗せできているのか日本商工会議所が調べたところ、きちんと全部上乗せできている企業はほとんどありませんでした。

そして半数の企業は、4割も上乗せできていません。

つまり、がんばって賃上げはしているけれど、コスト増加分は、自社で「無理して」負担している企業が多いということなんです。

日本全体で今後も賃上げが続けられるようにするためには、大企業が儲けた分を中小企業との取引で、還元していくことが大切です。

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