×

全銀協・福留会長、日銀の利上げで「金利上昇トレンド続く」

2024年4月1日 20:16
全銀協・福留会長、日銀の利上げで「金利上昇トレンド続く」

1日から全国銀行協会の会長に就任した三井住友銀行の福留頭取が会見し、日本銀行の利上げをうけ、「中長期的には金利上昇トレンドが続く」との見方を示しました。

福留頭取は日銀の17年ぶりの利上げの影響について、植田総裁が「当面、緩和的な金融環境が継続すると考えている」と述べていることをふまえ、「マクロでみれば当面の影響は限定的なものに留まると考えられる」と指摘しました。

一方で「中長期的には金利上昇トレンドが続く」との見方を示し、特に家計について、「金利上昇による住宅ローンの返済負担増加には注意が必要。無理のない借り入れ計画になるよう、適切にお客様をサポートしていく」と述べました。

また今後、銀行間で預金の獲得競争が活発になるとの見通しを示し、「いかに粘着性のある預金を確保していくかは、今後の銀行経営のひとつのテーマになる」と指摘しました。

一方、福留頭取は、日銀の利上げ後も進む円安が日本経済に与える影響について問われると、産業別にプラス・マイナスがあるとした上で、「輸入物価が高まることは個人の生活にとっては良いことではない。全部ひっくるめてプラスかマイナスかというのは非常に難しい」と答えました。

日銀の今後の利上げについては、「日銀は市場と丁寧にコミュニケーションを取り、経済指標などのデータを丹念に見ながら慎重に検討していくものとみている」との見通しを示しました。