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【地価】福岡県は10年連続で上昇 県内の上昇率1位は商業地・住宅地ともに「博多区」 マンション需要が支える 

2024年3月26日 20:06
【地価】福岡県は10年連続で上昇 県内の上昇率1位は商業地・住宅地ともに「博多区」 マンション需要が支える 
県内の上昇率1位は

土地の取引の指標となる「地価」が26日、発表されました。福岡県は10年連続で県全体の平均変動率が上昇しています。その背景には、福岡で広がるマンション需要がありました。

「地価公示」は1月1日時点の住宅地や商業地などの土地の価格を調べたものです。福岡県では51の市と町、933地点で調査が行われました。

県内全体の地価は10年連続で上昇していて、商業地の上昇率は6.7パーセントと全国トップ、住宅地は5.2パーセントで全国2位でした。

■松原健介記者
「福岡県の住宅地で最も上昇率が高かったのは、福岡市博多区麦野3丁目の地点です。」

麦野3丁目の上昇率は19.6パーセントと、前回より2.3パーセント上がり県内1位となりました。

■日本不動産研究所・高田卓巳さん
「マンション用地としてはこれまであまり注目されていた地点ではなかったのですが、(福岡市の中心地で)マンション用地の奪い合いが起きている状況なので、そういったところにもマンション用地の需要が向かっている。」

西鉄天神大牟田線の雑餉隈(ざっしょのくま)駅からおよそ1キロと近く、福岡市の中心地と比べて割安感があるため、マンション需要が高まっているということです。

一方、商業地で上昇率1位だったのは。

■松原記者
「住宅地の1位だった場所からわずか1.5キロ、博多区の竹丘町2丁目が商業地の上昇率1位でした。1平方メートルあたり40万5000円です。」

博多区竹丘町2丁目は前回の23位から1位にジャンプアップしました。すぐ近くには、10日前に開業したばかりの西鉄天神大牟田線の桜並木駅があります。

このエリアは桜並木駅、雑餉隈駅に加え、JR鹿児島線の南福岡駅にも近く、その利便性からマンション需要の高まりが影響しているといいます。

このように、住宅地・商業地ともに地価の上昇を支えているのは「マンション需要」です。ただ先週、日銀がマイナス金利政策を解除したことで、専門家は今後、その影響が出てくると指摘します。

■日本不動産研究所・高田卓巳さん
「消費者の(住宅)ローン負担が増えることになるので、すでに高くなってるマンション価格の中には売れなくなってくる物件が出てくる。市場全体に影響が出て、地価上昇にブレーキがかかってくるようなことにもなるのではないか。」

急激な利上げはないとみられていますが、10年続いた福岡の地価上昇はこの先、緩やかになっていくのではとみられています。

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