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きらやか銀行の中間決算「減収増益」2期ぶり黒字 「貸倒引当金」が大幅減少

2023年11月14日 17:52
きらやか銀行の中間決算「減収増益」2期ぶり黒字 「貸倒引当金」が大幅減少

きらやか銀行は14日、ことし9月期の中間決算を発表しました。もうけを示す中間純利益は去年に比べ大幅に増えて、「減収増益」となり2期ぶりの黒字となりました。

きらやか銀行の中間決算は企業の売上高に相当する「経常収益」が去年の9月期に比べてマイナス1・7%、1億5000万円余り減少し、86億4200万円となりました。一方、この半年間のもうけを示す「中間純利益」は去年の中間期決算に比べ53億円近く増え、6億2000万円の黒字で、「減収増益」となりました。中間純利益の黒字はおととし以来2期ぶりです。
きらやか銀行はことし3月期の最終決算でも過去最大の83億円もの赤字を計上しておりこの半年間でV字回復を見せた形です。有価証券の利息配当金が減少した一方で、取引先が倒産などで債権の回収が不可能となるケースに備え、あらかじめ損失を計上する「貸倒引当金」が大幅に減少したことなどが要因となっています。

きらやか銀行川越浩司頭取「今回黒字を確保できたことは非常にうれしく思っている。お客様の所をしっかり訪問しお客様の声を聞いて、一緒に改善支援することが今まで以上に求められる。そうした部分をこれまで以上に大事にしていきたい」

きらやか銀行は、来年3月期の銀行単体の最終業績予想について経常利益は1億円、純利益は7億円といずれも黒字を見込んでいます。一方で、下半期にかけて小規模事業者を中心に倒産などが出る恐れもあり、予断を許さない状況としています。

きらやか銀行川越浩司頭取「企業支援に向け極端な話になるが抜本的な再生支援の方法も考えられる。そういった企業に対しては債権放棄も検討しながら進んでいく必要がある」

これですべて出そろった県内3地銀の中間決算。山形銀行は経常収益が232億4700万円、中間純利益が20億5100万円でした。荘内銀行は経常収益が103億6200万円、中間純利益は4億6200万円でいずれの銀行も去年の同じ時期に比べ、「減収減益」となっています。

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