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中国の大型連休 「万里の長城」に“人気匹敵”? スーパーに人が殺到

2023年10月9日 21:44
中国の大型連休 「万里の長城」に“人気匹敵”? スーパーに人が殺到

日本は10月7日から9日までの3連休でしたが、中国では9月29日から10月6日までの8日間の大型連休でした。のべ22億人の大移動で“思わぬ場所”に人があふれていました。今、中国で何が起きているのか、現地を取材しました。

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連休まっただ中、中国・河南省の街中で記念撮影をする家族がいました。ただその場所は一見、何の変哲もない建物の前です。しかし、続々と人が押し寄せ、長蛇の列ができました。

記者
「すごい行列です。200人以上が並んでいるでしょうか、長蛇の列ができています」

その目的は…

行列に並ぶ人
「食べ物を買う」
「買い物に来ているよ」

実はこの場所は、スーパーマーケットです。ただ、ある理由から中国メディアで有名観光地「万里の長城」にも匹敵する人気スポットと紹介されているのです。

記者
「開きました! オープンと同時に一目散に走って行きます」

店内には、スーパーには似つかわしくない光景が広がっていました。前に進めないほどの混雑ぶりで、頭の上に買い物かごを持ち上げる人もちらほら。

人気のワケは、食品にまつわる“型破りなサービス”です。

店員
「食べて違和感があったり口に合わなかったら返品できる」

買った食品が気に入らなければ、全額返金してもらえるのです。そのため、初めての食品でもためらうことなく挑戦可能になっているのです。

買い物客
「種類が多い。住んでいるところにはないものもある」
「非常によかった。でも人が多いね」

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“新たな体験”を求める傾向が中国国内で強まっているようです。

そんな気持ちからか、話題になっている場所がありました。湖南省岳陽市の断崖絶壁にある不自然なオレンジ色の箱。実はコンビニエンスストアなのです。地上130メートルにあり、登山客しか立ち寄ることができませんが、“世界一不便なコンビニ”として人気だということです。

上海にも、人が殺到するスポットがありました。

フランスの租界時代の建物がある有名観光地のすぐ近くにも、大勢の人が集まっていました。お目当ては、壁に並んだスタンプです。若者の間でスタンプラリーがプチブームになっているのです。多くの観光地などで、手の込んだスタンプの数々も登場。スタンプを目的に観光地を巡る人もいるようです。

スタンプにハマる人
「癒やされます。勉強のとき元気づけられる」

一方、連休につきものなのが渋滞です。車が動かない状況に耐えかねてか、車の上で踊ったり、路上でマージャンをしたりする人の姿が目撃されていました。

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“非日常”が広がった中国の大型連休。9日からは“通常運転”に戻り、ビジネス街には眠そうな人も多くいました。

9日から仕事
「仕事がしたくない。寝そべりたい」
「気持ちはすでに次の旅行を考えています」

中国・文化観光省による推計では、この8連休で中国国内を旅行した人はのべ8億2600万人にのぼるということです。

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