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東部攻勢もゼレンスキー大統領「ロシアの作戦は失敗」 マリウポリの製鉄所から市民20人救出 

2022年5月1日 12:57

ロシア軍が包囲するウクライナ南東部マリウポリの製鉄所から、市民20人が救出され、別の場所に移されたとウクライナ側が明らかにしました。

ウクライナ北東部ハルキウ州では先月30日、工業団地が空爆を受けました。ロシア国防省はハルキウ州や東部ドネツク州などを攻撃し、ウクライナ軍の弾薬庫などを破壊したと発表しています。

ロシア軍は東部の完全制圧に向け攻勢を強めていますが、ウクライナ側は徹底抗戦していて、アメリカの政策研究機関は「ロシア軍がウクライナ東部で大きく前進する可能性はますます低くなっているようだ」と分析しています。

ゼレンスキー大統領「ロシア側の作戦は明らかに失敗しているが、彼らはそれを認識していない」

こうした中、南東部マリウポリの治安組織「アゾフ連隊」の副司令官が先月30日、ロシア軍が包囲を続けるアゾフスタリ製鉄所に閉じ込められていた市民のうち、20人が救出されたことを明らかにしました。

『アゾフ連隊』副司令官
「ガレキの中から救出した市民20人を合意した場所に移送した」

副司令官は、ロシア側と何らかの合意があったことを示唆していて、今後も市民の救出が続くか注目されます。

一方、ウクライナのフェドロフ副首相は先月30日、ロシア軍が占拠している南部ヘルソン州でレーニン像が設置されたとして、自身のSNSに写真を投稿しました。レーニン像は旧ソ連の支配の象徴で、ロシアによる実効支配の強化の一環とみられます。

こうしたなか、アメリカの女優アンジェリーナ・ジョリーさんが西部リビウを訪問しました。UNHCR(=国連難民高等弁務官事務所)の特使として、現地のボランティアと子どもたちへの支援などについて話し合ったということです。