露側、住民避難の「人道回廊」設置すると発表 ウクライナ兵士の投降求める
ウクライナ東部ルハンシク州の要衝セベロドネツクをめぐり、ロシア国防省は、化学工場に取り残された住民を避難させるため、15日に「人道回廊」を設置すると発表し、ウクライナ軍の兵士に投降するよう求めました。
ロシア国防省は14日、セベロドネツクの化学工場の地下にいる住民を避難させるため、日本時間15日午後2時から、16日午前2時までの間、一時的に戦闘を停止し、「人道回廊」を設置すると発表しました。
化学工場で抗戦するウクライナ軍の兵士には、武器を捨て、投降するよう求めています。
化学工場の地下には、子どもを含むおよそ500人の住民が避難しているとみられますが、設置される人道回廊は、親ロシア派の地域に通じていて、実現するかは不透明です。
こうした中、ドイツメディアは、ショルツ首相とフランスのマクロン大統領、イタリアのドラギ首相が16日、ウクライナの首都キーウを訪れ、ゼレンスキー大統領と会談すると報じました。実現すれば、ウクライナ侵攻後、3人がキーウを訪れるのは初めてとなります。
EU(=ヨーロッパ連合)のフォンデアライエン委員長は、ウクライナの加盟について、今週中に意見書をまとめる方針を示していて、EU加盟をめぐる話し合いが行われる可能性もあります。
一方、ロシア外務省は14日、イギリスのメディア関係者29人を「入国禁止措置」にすると発表しました。
「入国禁止措置」を受けたのは、BBCやガーディアンなど、テレビ・新聞の記者や経営者ら28人と学者1人です。理由についてロシア外務省は、「虚偽や一方的な情報を拡散し、反ロシア感情をあおり立てた」などとしています。