コロナとインフル同時感染「フルロナ」とは
■コロナ×インフル…「フルロナ」とは?
新型コロナウイルスとインフルエンザに同時感染することを、インフルエンザの「flu(フル)」とコロナウイルスの「corona(コロナ)」を合わせた、「フルロナ(flurona)」と呼ばれています。今月に入って、この「フルロナ」の感染事例がアメリカなどで相次いで報告されています。
■「フルロナ」の感染例…各地で報告相次ぐ
アメリカメディアによりますと、ロサンゼルスの検査場で、メキシコから帰国した10代の若者が新型コロナウイルスとインフルエンザに同時に感染する「フルロナ」と確認されたということです。
メキシコ出発前の検査では陰性だったということですが、ロサンゼルスの検査で陽性反応が出ました。副鼻腔炎のような軽い症状でしたが、少年はコロナとインフルエンザのどちらの予防接種も受けていなかったということです。
またフロリダ州南部でも、子どもの同時感染例が報じられている他、イスラエルやブラジルなどでも「フルロナ」の感染が確認されています。
昨シーズンは、厳しいロックダウンなどでインフルエンザの感染も抑えられていましたが、経済活動が復帰したことに加え、インフルエンザワクチンの接種率も例年より低いことから、インフルエンザの患者の増加が予想されています。
■「フルロナ」の症状は?
アメリカのCDC(=疾病対策センター)によると、インフルエンザと新型コロナウイルスの症状は発熱、鼻づまり、頭痛、せきなど共通点が多く、診断を確定するためには検査が必要だといいます。
アメリカメディアは専門家の話として、両方に感染する「フルロナ」は、症状がより強くなる可能性があるとする一方で、報告されている症例のほとんどは軽いとしています。
一方で、免疫力が低下している人や、糖尿病や肥満などの持病がある人は重症化リスクが高いとしています。
■ワクチン・マスク・手洗いは「フルロナ」にも有効
アメリカのCDCは、新型コロナウイルスとインフルエンザに同時感染する可能性はあるとした上で、どれぐらい一般的なのかは現在研究中としています。
またWHO(=世界保健機関)は、「フルロナ」による重症化を防ぐためには、新型コロナとインフルエンザ両方のワクチン接種が最も効果的で、手洗い、マスク着用、人混みを避けるなどの予防策を継続して行うよう呼びかけています。