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バイデン大統領就任1年“感染拡大”で苦境

2022年1月20日 21:00

アメリカでバイデン大統領が就任してから、今月20日で1年となります。オミクロン株で感染者が急増し、大統領への不満も高まる中、子供たちが通う学校ではある異変が起きています。

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日本時間20日午前6時すぎ、アメリカの首都ワシントンで、バイデン大統領は就任1年に合わせた記者会見を開き、新型コロナへの対応の不備を認めました。

バイデン大統領
「国民の不満が高まり、疲弊していることは理解している。その理由は新型コロナウイルスだ」

オミクロン株の急拡大は、アメリカの教育現場も直撃していました。

首都ワシントン近郊の小学校を訪ねると、6年生の教室では、子供たちは皆マスクをして、対面の授業を続けていました。

生徒に「このプリントが終わったら回収します」と呼びかけるのは、少しあどけない表情にも見える女性。実はまだ20歳の大学生で、臨時の“先生役”を務めていました。

“臨時教師”の大学生(20)
「私の母は教師なのですが、15人、20人もの教師が足りない学校もあると聞いています」

大学生が駆り出される理由は、深刻な人手不足です。教師が感染したり、感染を恐れて出勤しないケースが相次いでいるのです。

“臨時教師”雇う校長
「教師が足りなくなったら児童を分散し、別のクラスに参加させていました」

人手不足は、子供たちがランチを食べるカフェテリアでも起きていました。

カフェテリアのスタッフは──

「私はここの児童の母親です」

「孫がこの学校に通ってるの」

児童の母親や祖母までスタッフとして雇っていました。

こうした人手不足は物流や航空、鉄道などの業界にも広がり、社会機能の維持に大きな影響を及ぼしています。

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一方、首都ワシントンに暮らす原田さん一家。5歳の朝陽くんが、幼稚園から持って帰ってきたのは、検査キットです。

母 加那子さん
「息子のクラスでも先週、感染者が出てしまいまして、やはり感染者の数は増えていると思います」

検査態勢の拡充は、いまアメリカ最大の課題。朝陽くんの幼稚園でも、冬休み明けから自宅での検査が求められるようになったといいます。

父 亨二さん
「いつも通りね。いくよ、1、2、3」

15分ほど待つと結果が判明しました。

母 加那子さん
「陰性ということだそうです」

父 亨二さん
「よかったね。これで学校に戻れます」

こうした検査キットはオミクロン株の急拡大によって、全米で不足していて大きな問題となっています。

半年前の去年7月、独立記念日に合わせて、「ウイルスからの独立は近い」と宣言したバイデン大統領。

バイデン大統領
「ウイルスからの独立宣言に、かつてなく近づいている」

しかし、その後、デルタ株やオミクロン株が急拡大。アメリカメディア・ワシントンポストは「バイデン大統領は変異株の脅威を過小評価していた」と、“楽観的だった”と批判しています。

支持率の平均は、アフガン撤退の混乱や物価高なども響き、40.9%に急落。不支持が支持を12ポイントあまり上回っています。

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バイデン大統領が苦境に立たされる一方、トランプ氏は──

アメリカ前大統領・トランプ氏
「バイデンは完全に失敗した。ウイルスは進化し、その戦略は失敗した。われわれ皆がバイデンはよくないと知っていたが、ここまで悪いとは想像していなかった」

秋には、政権への審判が下る中間選挙を控え、バイデン大統領にとっては険しいイバラの道が続きます。