米・中間選挙 共和党の幹部やトランプ派の候補からウクライナ支援の見直しを求める声
アメリカでは、中間選挙を来週に控える中、ウクライナ支援の見直しを求める声が、野党・共和党の幹部やトランプ派の候補からあがっています。選挙後、支援をめぐる混乱も懸念されています。
日本時間の2日朝、南部フロリダ州で久しぶりの応援演説を行ったバイデン大統領。
いま頭を悩ませているのは、選挙戦だけでなく、選挙後のウクライナ支援のあり方です。
先月、野党・共和党の幹部が「ウクライナに白紙の小切手を切る必要はない」と発言、支援を縮小すべきとの考えを示唆しました。
選挙前の揺さぶりともみられていますが、この幹部は、トランプ前大統領に近く、選挙後、下院議長への就任が有力視されていて、バイデン大統領はすぐさま反発しました。
バイデン大統領「懸念している。彼らは縮小と言っているんだから」
バイデン大統領は、「これはウクライナにとどまらない東ヨーロッパ、NATOに関わる話だ。深刻な結果を招くことになる」と危機感をあらわにしました。
支援をめぐっては有権者の間でも評価がわかれています。
バージニア州の有権者「私たちには人を助けるグローバルな責任がある。けれど国内の課題も考えないと」
バージニア州の有権者「そんなに多くのお金を与えるべきではないよ」
世論調査では、「ウクライナ支援が過剰」だと回答した人が、民主党支持層では11%なのに対し、共和党支持層は32%で、党派による温度差が広がっています。
来週8日の中間選挙では、共和党が下院を奪還するとの見方が強まっていて、選挙後、議会での予算の承認をめぐって、混乱も懸念されます。